CA電動ガン CA-8 調整&カスタム | Workshop Diary

CA電動ガン CA-8 調整&カスタム

2009年05月07日
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本日はクラシックアーミー製の電動ガン、CA-8です。「完成品」で購入したものの、「とにかく初速が低い」という事で当店に入院となりました。とりあえず、初速を計ると70m/s~75m/s(0.2gBB弾)と確かにかなり低い数字です。

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まずはメカBOXを分解して内部の状況を点検します。相変わらずですが、笑ってしまう程の短いメインスプリングが組み込まれています。

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通常のメインスプリングとの比較です。手間を掛けずに手っ取り早く、日本の国内規制に合わせる為かと思いますが、このような安易な方法は必ず、他の部分へ弊害が出ます。詳しいお話は過去に何度かしていますので今回は省略します。

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安易にメインスプリングだけ短くすると、ピストンはこの様に削れてしまいます。もし、どうしてもこの様な極端に短いメインスプリングを組み込むのであれば、本来はインナーバレル長、シリンダー容積、ギア比、使用するバッテリー電圧等も含めてトータルでセッティングを出す必要があります。

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タペットプレートの直角部分が反ってしまっています。海外製のタペットプレートに多く見られる症状です。形状的に金型から出した後の収縮で反りやすい部分ではありますが、この部分の寸法は非常に大事な部分で実射性能に大きな影響を及ぼします。タペットプレートはBB弾をチャンバーに運ぶノズルを前進/後退させるパーツですので写真の様に反って後退してしまうと、その分だけノズルの移動量が変わってしまいます。ノズルの移動量が変わってしまうという事は、つまり本来の位置までBB弾を運べなくなりますので大幅な初速の低下/銃口からの弾こぼれ/散弾銃のように2,3発同時発射等の症状が出やすくなります。ちなみに東京マルイ製の純正タペットプレートには対策の為、ある時期から反り防止の補強リブが入りました。おそらく同様のトラブルが発生したからだとは思いますが、しっかりと対策を行うあたり、さすがは日本のメーカーだなぁ、思います。

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スプリングガイドのネジが緩んで、固定用のツメがグラグラです。Ver3用のスプリングガイドはこの部分のビスが緩みやすい傾向があります。最悪の場合、ガイド本体が動いてしまい、ピストンをロックさせてしまいますので注意が必要です。この部分のビスにはロックタイト等のネジロック剤を使う事をオススメします。

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今回組み込むパーツです。作業内容的にはお馴染みの「SUPER-1Jカスタム」をベースにFET回路やメニューに含まれていない要交換パーツ(ピストン、チャンバーパッキン等)となります。

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全てのパーツを組上げ後、初速を計ると先程よりかは上がりましたが、それでも80m/s前後までしか出ません。今回組み込んだパーツを考えると最低でも90m/sは出る組み合わせですので、どこかに原因がありそうです。色々と調べた結果、どうやら付属のチャンバーからエアーが漏れているようです。幸いな事に今回のチャンバーは東京マルイ製「G36C」のチャンバーと互換性がありましたので早速、入れ替えたところようやく正常な初速値である95m/s前後になりましたので一安心です。(左がCA製チャンバー)これがもし、専用形状のチャンバーの場合、かなり作業は難航していたかと思います。海外製電動ガンの場合、一見普通に見えてもちょっとした形状の不具合等で本来の性能をスポイルしている事が多々ありまが、しっかりと手を入れてあげる事で見違える程の性能に生まれ変わります。海外製電動ガンでお困りの方はお気軽にご相談下さい。

KEN

Be-MAX japan