H&K SR9T製作 | Workshop Diary

H&K SR9T製作

2013年07月17日

1.JPGフォトギャラリーで画像を掲載したところ、お問い合わせがありましたので、もう少し詳しくご紹介致します。お客様より「PSG1を持っているのでSR9Tを製作したい」というご依頼を頂きました。実銃に関してのお話はさておき、一番の問題は「リアサイトをどうするのか」という点でした。PSG1の設計は元々、スコープ搭載が前提ですので、そもそもリアサイトは存在しませんがSR9Tの実銃画像を見ると本来はG3レシーバーを使っている為にリアサイトが存在します。メカBOX内部のフルカスタム作業やアウターバレルのワンオフ製作、SG1用フロントパーツ移植、等は問題無いのですが、リアサイトだけは「どうしたものか…」と考え込んでしまいました。

2.JPG3.JPG当初はリアサイト基部をプラリペアで造形してからリアサイトを付ける、という方法も考えましたが強度的に不安が残る、という事で却下。色々と検討した結果、G3のレシーバーからリアサイト基部周辺をそっくりと切り取って移植する、という方法にトライしました。さすがにこのような作業は当店でも行った事が無く、移植と言っても切り取った箇所が綺麗にそのまま付く訳ではありませんので、非常に時間は掛かりますが強度的な問題、見た目的な問題を考えると、この方法がベストと判断しました。
張り合わせた後の造形処理(繋ぎ目の処理、塗装等)は、予想通り大変でしたが最終的には満足の行くレベルで仕上がったと思います。
SR9Tの実銃画像を見ると、このリアサイトの有無でかなりイメージが変わります。当店としてもこの部分は何とかして再現したかったので一安心です。

4.JPGアウターバレルは色々な実銃画像を調べて寸法を割り出した後、スチール削り出しで製作しました。細身な外見とは裏腹にかなり重いです…。

5.JPGSG1のフロントパーツを移植した事でPDI製のG3用チャンバーブロック、強化スリープの2点が組み込めるようになるのは大きなメリットです。このパーツは昔から存在しますがG3系の首周りの剛性向上パーツとしてはピカイチと思います。G3系(PSG1含む)の首周りの弱さは有名で、SG1に関してはバイポットを使って本体を地面に置くと銃身が上に反るので、弾道が変わる程です(笑)


今回は他にも色々な作業を行った為、完成までに時間が掛かりましたが、その分、納得の行く物が出来たかなと思います。
当店では内部のカスタム作業以外にも、各種外装関係の作業も行っておりますのでお気軽にお尋ね下さい。さすがに「それは無理です」という場合もありますが(笑)、可能な限り対応させて頂きます。

KEN

Be-MAX japan